愛知県弁護士会「取調べの可視化市民集会」

勝率ゼロへの挑戦
八田隆さんの著書 勝率ゼロへの挑戦

 3月7日、名古屋市の栄ガスビルで、愛知県弁護士会主催の「取調べの可視化市民集会 元特捜検事とえん罪被害者が語る!!」が開催されました。


 一人目の講演は、クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件 (所得税法違反)えん罪被害者 八田隆さん。


 東京国税局に告発され、東京地検特捜部に起訴されるという、それまでは有罪率100%だった脱税事件で、一審無罪判決、検察官控訴棄却で無罪確定という全面勝利を勝ち取られました。 『勝率ゼロへの挑戦史上初の無罪はいかにして生まれたか』を上梓。

 

 二人目の講演は、前田恒彦さん。元特捜検事。1996年任官。約15年間の現職中、大阪・東京地検特捜部に約9年在籍し、捜査主任や取調べを担当。大阪地検特捜部主任検事証拠改ざん事件で服役後は、フェイスブックなどのネット媒体を使い、刑事司法の実態や問題点を独自の視点で発信中です。


 八田さんには検察官の取調べを受べをうけながら、果敢に挑戦をして,無罪を勝ち取られた「あきらめない。」強い気持ちと戦略をお話ししていただきました。

 

 前田さんからは、元特捜検事として、当地名古屋での美濃加茂市の市長さんの無罪事件についてのお話しがありました。検察官の証人テストも可視化をすれば、証人の信用性の争いもより明確になるというお話しが印象に残りました。

 

 さらに、前田さんからは、検察の取調べの様子をお話しいただきました。検察官の取調の実際は、取調べを受けた人のいくつかの著書があるのですが、その通りとのことです。また、さらに生の実際のところを話してもらいました。

 

 お二人のお話を聞いて改めて認識できたのは、取調べは、真実を追及するのではなく、捜査官にとっての「真実」といえる事実を確定し、いかにその「真実」を裁判官にわかりやすく説明できる調書を作るところ、ということでした。

 いろいろ議論がありますが、取調べの可視化が法律になる(対象範囲は裁判員裁判対象事件等ごくわずかですが。)ことは、画期的なことです。

 新しい時代に向けて、制度が違った方向に行かないように、注視してく必要があります。

 

 お二人は弁護士にも辛口のコメントをされましたし弁護士会と意見は異なります。けれども弁護士同士で話しているのと異なり、大変刺激を受けました。そして、何よりも、可視化が重要であるという意見は異なりません。

 

 八田隆さん、前田恒彦さん、名古屋にお越しいただき貴重なお話しをいただいてありがとうございました。

 

 お二人のツイッター、フェイスブック、ブログをご紹介します。

 

八田隆さんの ツイッター

 https://twitter.com/thatta0529

#検察なう 刑事司法の矛盾、冤罪と戦う八田隆と全ての人を支援する会 フェイスブック

 https://www.facebook.com/kensatsunow?fref=photo

 八田隆さんの ブログ 「蟷螂の斧となろうとも」 by元外資系証券マン

 http://fugathegameplayer.blog51.fc2.com/

 

 前田恒彦 -元特捜部主任検事のつぶやき- 

 https://www.facebook.com/MaedaTsunehiko