厚生労働省が、平成25年度の「脳・心臓疾患と精神疾患の労災補償状況」を公表しました。
数年前から、都道府県別の申請状況を公表しています。
そこで、愛知県の労災認定状況をみてみると
脳・心臓疾患の労災補償状況
36件の申請、うち死亡は12件
決定されたのは 26件 うち死亡は 11件
認定されたのは 12件 うち死亡は 6件
認定されたのは 46%
死亡事案で認定されたのは 54%
精神疾患の労災補償状況
57の申請 うち死亡は 6件
決定されたのは51件 うち死亡は 6件
認定されたのは 10件 うち死亡は 2件
認定されたのは 19%
死亡事案で認定されたのは 33%
脳・心臓疾患は認定される率が高いようにみえます。
一方精神疾患はなかなか認定されていないようにみえます。
ちなみに、愛知県の平成25年の自殺者は1,517人もいるそうです。
そのうち、143人が勤務問題を動機に自殺しているそうです。(内閣府自殺対策推進室ホームページ参照)
精神疾患の死亡について6件も申請があります。けれども、この数字からみると6件しか申請がないのは残念です。しかも認定されたのは2件だけ。正しくないことは承知で単純計算すると勤務問題で自殺した人の0.6%しか労災にならない。自殺も、過労自殺も減らしたいですが、この数字をみているとまだまだ残念な状況です。
愛知県の労働基準監督署は、14あります。愛知県全体で93件の請求がありましたから、1労基署当たり6.6件の申請があったことになります。死亡事案は22件ですから、1労基署あたり、1.5件。必ずどこの労基署も年間1件は死亡案件を受け付けている事になります。