2014年5月23日、衆議院厚生労働委員会は、過労死や過労自殺をなくすため、国が、実態調査を行って効果的な防止対策を講じることなどを定めた法案を、委員長提案の形で、衆議院本会議に提出することを全会一致で決めました。
衆議院厚生労働委員会で、過労死を考える家族の会、共同代表の寺西笑子さんが、意見陳述を行いました。
「過労死」という言葉は、なかなか公に認められませんでした。平成11年までは、いわゆる過労自殺の認定基準は実質的になしに等しく、自殺はほとんど労災と認められていませんでした。脳、心臓疾患も、多くの裁判により平成13年にようやく、発症から6か月遡って過重性をけんとうするという認定基準ができました。それまでは、発症前7日間の労働しか判断の対象になりませんでした。
この法律の運動をしているなかでも、労働基準法や労働安全衛生法があるのに、なぜ法律を更に作る必要があるのかという声も聞きました。
しかし、実際に過労死はなくなりません。
家族の会の皆さん、弁護団が署名を集め、地方議会での決議をお願いし、国会に足を運び理解を求めた結果、本当にさまざま運動の結果、法律の成立にほぼこぎ着けました。
「過労死」という言葉が法律に入ること自体、画期的なことだと思います。法案は来週、衆議院を通る見込みだそうです。この法案が、「過労死」がなくなるためのきっかけになることを期待しています。
http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=43968&media_type=fp
寺西さんの意見陳述は、衆議院のインターネット中継の頁で見ることができます。過労死の遺族の思いを是非きいてください。